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武蔵野音楽学園

「こども音楽大学いるま」が開校しました

〈入間キャンパス×附属高等学校 vol.11〉

 本園のある武蔵野音楽学園入間キャンパスは、入間市内唯一の里山として大切に保護されてきた加治丘陵に位置しています。加治丘陵は、関東平野と山地との境にあたる丘陵で、多くの動物や植物が生きる豊かな自然に溢れています。
 市では、1998年(平成10年)に「加治丘陵さとやま計画」を策定し、加治丘陵を永続的な保全と交流の場として活用することを決めています。武蔵野音楽学園入間キャンパスが位置する地域は、文化交流区域となっており、本学園主催の演奏会がキャンパス内のコンサートホール:バッハザールで開催されるなど、数多くの文化発信の場の一つとなっています。

 「こども音楽大学いるま」もその一つです。

 1月16日(土)、「子ども音楽大学いるま」(主催:入間市)の開校式が、入間キャンパス内のコンサートホール:バッハザールにて行われ、43名の小学生が入学されました。

 この「子ども音楽大学いるま」は、入間市内の小学校4・5・6年生を対象に開催されるもので、いつもの学校の音楽の授業とは違う、なかなか経験できない音楽に触れてもらう大変貴重な場となります。もちろん音楽の専門知識は必要ありません。芸術に触れて学ぶことで、様々な刺激を受け、情操をも養われます。また地域の交流の場として例年大変好評をいただいています。
 今回は、1月16日(土)・24日(日)・31日(日)の三日間の学習プログラムとして、武蔵野音楽学園の先生方による様々な楽しい音楽の授業が展開されます。もちろん附属高校の先生の講義もあります。

「子ども音楽大学いるま」入学式が行われたバッハザールは、入間キャンパス正面の丘の上、自然の緑に映えるレンガの美しい建物であり、現代の音楽施設の最高峰の一つとして、綿密な音響設計が施されたホールです。
 内装には木材が使われ、柔らかな音色と響きを生み出しています。客席数は、1,202席。ステージは、120人のオーケストラと200人の大合唱の同時演奏が可能です。オーケストラピット、オペラ上演のための舞台機構なども備えています。このホールのオルガンはドイツのクライス社製で、67ストップ。同社の1981年最大の作品です。

 「子ども音楽大学いるま」入学式では、武蔵野音楽大学附属高等学校の生徒によるピアノ連弾の演奏が披露され、大きな拍手が送られました。
 曲は、J.ブラームスの「16のワルツより 15番」「ハンガリー舞曲 第5番」です。

 入学式に続く最初の講義は、「パイプオルガンってなあに?」です。
 バッハザールに入れば、その存在感に圧倒されるパイプオルガン。となると、そこから奏でられる音も気になります。
 4段の手鍵盤と足鍵盤、2つの特殊ストップを含む計67のストップを備え、パイプ総数は4,644本。さて、どんな音が出るのでしょうか。
 ストップとは、パイプオルガンの音色のことであり、その音色を操作するレバーのことです。ストップは各々の鍵盤の特色を活かすように配置され、特にロマンティックな音色群、フランス系リード管を豊富に持ち、その多彩な音色の組合せは、古典から現代にいたる幅広いレパートリーの演奏が可能で、ダイナミックな表現を約束しています。
 担当は、武蔵野音楽大学准教授の藤枝照久先生です。
 J.S.バッハの「トッカータとフーガ」で始まった先生の素晴らしいパイプオルガンの演奏に圧倒されました。パイプオルガンの仕組みなどの魅力あるお話に加えて、実際にパイプオルガンに触れて弾かせてもらいました。まさに“見て、聴いて、音を鳴らして、パイプオルガンを知ろう!” のテーマにふさわしい講義が展開されました。

 この日の午後は、武蔵野音楽大学附属音楽教室講師 平石由香先生による「みんなで打楽器を使ってアンサンブルを楽しもう」が行われ、いろいろな打楽器を使って、音楽遊び・コミュニケーションを行ないました。参加者の小学生の皆さんは夢中になって楽しく演奏していました。
 初日ということで、参加者の皆さんは、緊張もしたかと思いますが、音楽の魅力をいっぱい感じてくれたようです。

 次回2日目は、1月24日(日)です。
 武蔵野音楽大学楽器博物館学芸員の守重信郎先生・脇谷真弓先生がそれぞれ「民族楽器の製作と音出し」・「日本の身近な音を楽しもう!」をテーマに講義が行われます。もちろん国内最大級の収蔵点数(5600点以上)を持つ楽器博物館見学も実施します。

 3日目の1月31日(日)は、武蔵野音楽大学附属高等学校伊東光介教諭(作曲・ソルフェージュ)が講義を行います。テーマは、「素敵なメロディーを作ってみよう!」・「美しいハーモニーにのって歌おう!」です。
 この日は修了式も行われます。

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 「入間キャンパス」には、四季の移ろいを五感で感じることができ、「音」という自然の現象を捉え、芸術にまで高めていく環境があります。さらに、ここにしかない“大きな空間”で「音」を感じ、「音楽」を創り出していける場所です。

 「オープンキャンパス」や「中学生のための音楽基礎講座」など、無料のイベントも多々あります。
 「入間キャンパス」というここでしか出会えないものを見つけに、ぜひ遊びに来てください。

 附属高校生は入間キャンパスで四季折々の変化とともに3年間学び、大学進学後は江古田新キャンパス(平成29年完成予定)で学びます。

関連リンク

武蔵野音楽大学附属高等学校(音楽科)

 〒358-8521 埼玉県入間市中神728

〈入間キャンパス〉

西武池袋線 仏子駅(南口)下車 徒歩5分 キャンパス内バス運行

Eメール fuzoku@musashino-music.ac.jp

TEL 04-2932-3063(附属高校直通)/04-2932-2111(代表)  FAX 04-2932-1114